海外高級テントにまつわるどうでもよいお話2(欧州と日本のお天気)

By Nomadでオートキャンプ - 5月 23, 2018

先進諸国が販売目的で製造する全ての
工業製品には必ず「設計思想」があります(・・・多分)

これは自社製品を誰がいつどこでどんな使い方された場合に、
もっとも性能を発揮できるかを設計段階で予め設定し、
それを実現するよう製造にはいることを指します。


一方で、いわゆるコピー品と揶揄される製品には、
その工程がないために見た目はよく似ていても
実際に運用に入ると意外なところで馬脚を現してしまうことは、
違いのわかるアウトドアユーザーの皆様におかれましては
良くご存知のことと思います。

ネスカフェゴールドブレンドを愛飲するワタクシクラスになりますと、
大型スポーツバイクのエンジンオイルに、
そもそも基本性能を使い切らないからと言い訳をしつつ、
ホームセンターにある自動車用安オイルを素知らぬ顔で入れた挙げ句
「モチュールはいいぞー」なんてバイク仲間に説教することなど朝飯前なのです。



さて、オランダに燦々と輝く高級テントメーカー達。
ワタクシがチョイスしたNomad社もその一角を占めいていると思われます。
彼らも当然、設計思想に基づきテント製品を
ラインナップしていると思われます。

数あるラインナップの中でも、
「ファミリーテント」はその価格からしてフラグシップ扱いで、
各メーカが威信をかけて製造していることでしょう。




オランダ人キャンパー(400万人)の
70%が「オランダ国内」でキャンプするとのこと。
そして、オランダの人気キャンプ場の一つに「ハーグ」があります。



いわゆる北海に面するリゾート地ですね。


もしもワタクシがオランダのテントエンジニアならば、
夏休み(7月中旬から8月上旬)ハーグにて自社テントが使われた場合、
ユーザーが最高の体験を行えるよう設計すると思います。

であるならば、ハーグの気象条件を理解できれば、
我が国において最適な設営地が導けると考えました。
この「はじめにテントありき」から設営地を導くという逆転の天才的発想に、
我ながらうっとりしてまいります。
・・・本末転倒のオオバカモノ・・・。


さて、気を取り直して、
ハーグ(緯度52.077 度、経度 4.299 度、標高 3 m)
日本のサンプルとして
御殿場(緯度 35.319 度、経度 138.943 度、標高 470 m)




■雨量

ハーグ
御殿場
※ハーグの夏の雨量は御殿場の12-1月相当なのね。。。



■気温
ハーグ気温
御殿場気温
※ハーグの夏の気温は御殿場の4月と10月相当なのね。。。





■湿度

ハーグ湿度
御殿場湿度
※ちょ・・・・・・






■風量

ハーグ風速
御殿場風速

※どおりでオランダ=風車なわけですね。






以上のことから、
オランダテント達がすくなくとも御殿場(おそらく道志みち近辺も)の
気候で最高のパフォーマンスを出せると思われる時期は、
もしかすると限定される可能性が考えられます。
 
これから購入される方は、
希望キャンプ地の気候などを調査した上で検討されると
より幸せになれるのかと思いました。
聡明なワタクシは早速返品手続きを・・・。



冗談はさておき、実際の設計思想は高級品ほど
幅広く設定するわけですから、
ハーグでしか性能を発揮できる設計であるとは思えません。
実際オランダのバカンス遠征組は
フランス地中海沿いまで脚をのばすわけですし。

余談ながら先日紹介したジャックウォルフスキン社の
トラベルロッジRTは南フランスでハッピーに
なれる製品と宣言してました。


あとはワタクシめが人柱になり日本各地における
実際の快適度をレポートするのみですね!

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2 コメント

  1. ヘカ殿、おはようございます。

    興味深い内容を、データを基にロジスティツクに解説される手法にすっかり感服しました。良く分かりました。ありがとうございました。

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    1. H殿、こちらにもコメントありがとうございます。
      ドゴン3をつかうにあたり、ふさわしい気候を思考実験してみた次第です。
      結局、北海沿岸って、めちゃくちゃ過ごしやすい気候なことが羨ましくなって
      終わった会でした。(笑)

      暇人って偉大です。(笑)

      削除