ƒ/3.51/25085 mmISO 200
ƒ/21/6085 mmISO 400
ƒ/1.81/6085 mmISO 1250
ƒ/2.81/3085 mmISO 1250
Sigma 85mmF1.4 DG_DN Eマウント,α7R3,
ƒ/1.41/200085 mmISO 200
ƒ/2.81/75085 mmISO 200
ƒ/1.81/50085 mmISO 200
ƒ/2.41/50085 mmISO 200
ƒ/1.81/200085 mmISO 200
Sigma 85mmF1.4 DG_DN Eマウント,α7R3,
作例
撤収の日。
曹長の肝臓と胃腸は化け物並みなのだと男が呆れかえる頃、
男は狐につままれたような気分だったという。
昨夜、夜中に再び豪雨に見舞われ、
タープ直下コット寝の曹長は
殆ど眠れなかったはずだが、
今朝も生きる気力に満ち溢れて見えていた。
二名分の共有スペースを無理やり確保するために
濡れるとわかっていても敢えて変形タープ陣を選択したうえ、
さらなるスペースを作りだすために
低床コットをタープ端ギリギリに設置したため
ダウン寝袋が地面から跳ね返った雨に打たれ、
コット下を沢カニの住処にされてしまったことへの
恨み節など一切口にしない。
濡れたギア達をいたわりながらも、
例のごとく異常に手際よい撤収を続けていた。
何事もなかったかのごとく
意気揚々と作業を続ける
曹長の圧倒的に広い背中を、
見上げた空の3日ぶりの日差しは
奇妙なほど眩しかったという。
---完---
※この作品はフィクションです
実在する個人団体に一切関係はありません。
多分。
・・・ある日、キャンプ新兵たる男のもとに
1通のメールが届いていた。
タイトルはなく、
本文には妙な数字だけが羅列されている。
おそらく作戦開始時間と緯度経度である。
差出人のアドレスに見覚えはないが、
文末4桁の数字に今や死滅した昭和の暗号「4649」が
未だに使われていることから
件のベテラン曹長からの指令だと男は直感した。
無論、今回も非常に危険な作戦に
なりそうなことを男は覚悟していた。
なりそうなことを男は覚悟していた。
なぜなら、このベテラン曹長が計画する作戦行動は、
曹長が憎んで止まないというアルコール飲料を
この世から根絶しようと全力で試みる以外、
なんら目的などないことを
前回の作戦で学んだからである。
前回の作戦で学んだからである。
曹長は今回も命を懸けて作戦に臨むつもりだろう。
きっと、この手の任務について30年近く
毎度そうなのである・・・。
危険極まりない無謀な作戦とはいえ
男に拒否する理由が幸か不幸か見当たらない。
「Aye Sir!」とだけ返信をした。
「Aye Sir!」とだけ返信をした。
男は「Q」に即連絡をとり、
作戦当日の下準備を始めていた。
ドン・キホーテの従者サンチョ・パンサの面持ちを、
世紀を超えて追体験できる男は
己の幸運を心から呪ったという・・・。
迎えたD-DAY。男は1400に現着。
聞けば当日早朝、
男がやれやれと就寝した午前4時頃に曹長は起床しており、
0830には現着していたという。
曹長と男の居住地は経度にして0.25度も離れていないが、
なぜか時差が6時間ほどあったことになる。
今回の作戦地域は低地の里山地帯である。
今回の作戦地域は低地の里山地帯である。
この季節は湿気に沈む森として知られている。
ウグイス達が大声で鳴く木々の
すぐそばには小川が流れていた。
すぐそばには小川が流れていた。
危険極まりない作戦が実行される場所とは
到底思えない落ち着いた森である。
雨は降ったり止んだりを繰り返しているが
曹長はすでにDDタープを掩蔽壕とし、
コットとテーブル
小さなギアたちで強固な陣地を構築していた。
決して広くないタープ下には
男用のキャンプギアの設置スペースが
きっちりと空けられていた。
前回以上に見事な布陣に
男はあっさりと居候キャンプを決め込み、
チェアとテーブルと小物を取り出し設営を完了した。
いよいよ作戦開始である。
男は「Q」に依頼していた秘密兵器を
曹長へ矢継ぎ早に手渡した。
レーザー兵器内蔵の小型腕時計・・、
そんな小手先の武器では今回の作戦遂行などできまい。
今回はポテトサラダ一択だと、
「Q」は男の出発時不敵に笑っていた。
今回はポテトサラダ一択だと、
「Q」は男の出発時不敵に笑っていた。
どうやら事前に曹長の弱みを
「Q」自らリサーチしていたのだとか。
しかしこれが曹長の好物だという。
「Q」自らリサーチしていたのだとか。
しかしこれが曹長の好物だという。
当初冗談だとおもっていたが本気だったようだ。
小学生も驚く尊い嗜好である。
5人前のポテトサラダをアッという間に平らげていた。
5人前のポテトサラダをアッという間に平らげていた。
作戦遂行に熱が入るあまり、
栄養学の「え」の字すらも消失したらしい・・。
これらの援軍を得た曹長は水を得た魚のように、
片っ端からアルコールを根絶やしにしていく。
まさに破竹の進軍であった。
もちろん、男が到着するはるか前から
曹長が単身作戦行動に励んでいた事実は
公開されることのない第一級機密なのである・・・。
---続く---
※この作品はフィクションです
実在する個人団体に一切関係はありません。
多分。