明けて最終日の朝。
燃料代という巨大な壁が男の眼前に
立ちはだかることを改めて学んだという・・・。
ドゴンの天井には、
カラ松から歓迎された証と
山の御朱印が記されていた。
朝食をすませて
撤収前に付近の黄金捜索。
しかも限りなくヤラセ疑惑がつきまとう・・・。
・・・あらためて
周囲を見渡すと
昨日にもまして
全てが異常に眩しい。
あらゆるものが
高地の太陽の光をうけとめ、
我々こそが
まさにそなたが探し求めしものであると、
到着直後からずっと
三文芝居を演じる男を諭すがごとく
強烈に輝いていた。
・・・結局、
今回の捜索で黄金に辿り着くことが
出来なかったとめげずに結論した男は、
来年もまたこの地で捜索を続けざるを得ない状況を
精一杯悔やむふりをしたという。
秋晴れの空に浮かぶ奇妙な雲の形を真似ようと
不器用に紫煙を吐き出す男を、
極彩色の衣を纏った山々が優しく見下ろしていた。
---完---
ロケ地:長野県
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※この作品はフィクションです。
実在する個人団体に一切関係はありません。
多分。
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