キノコ-タケノコ戦争(UJack300-タケノコ)①

By Nomadでオートキャンプ - 12月 12, 2018


M氏の不意打ちに男が腰を抜かした
南房総オレンジ村事変からはや2ヶ月。

男は長い間待っていた。
報復の時を。

その道のりは長く過酷だった。
誰にも話してはならぬ。
その企みを。
その意思を。
白いスペードのエースの存在を。

そして、キリスト教徒の一大イベントを目前に控えた12月のある日、
ついにその時が来たのだ。
これが後世の戦史研究家達から一顧だにされなかったという
今世紀最もどうでもよい戦い、
キノコ-タケノコ戦争であった。


・・・戦いは最初が肝心である。
現地に到着するなり、
男は何も言わず速攻でUjackを設営にかかった。


が、さすが百戦練磨のM氏、
グランドシートを敷いた瞬間に異変を察知していた。
「その小さいグランドシート、なんですか?」
そしてそのシャーロックホームズばりの観察眼で
この事態の全容を理解しはじめていた。

男は構わず設営を続け、
最後のペグうちの音で、復讐劇の開幕を告げた。

ついに、Ujackキノコが大地に立ち、
キノコ-タケノコ両雄が相まみえたのだ。





・・・張り詰めた和やかさの中、
突如タケノコ陣営から地元産超高級イチゴ砲が火を噴いた。
直撃弾をうけた紅茶氏はあまりの美味に
しばらく錯乱する始末である。


男は即、浜屋バーベキュ弁当で応戦。
(M氏の事前うまいもの情報の精度は高い)


さらにスタンレーコーヒーシステムで追撃。


 フレンチプレスのこってりした珈琲弾をお見舞いした。


 タケノコ陣営に飾られた聖なる日のオーナメント、
ではなくこの実態はZ旗である。

 紅茶氏曰く、これはツリーではなく、
ツリーになりすました緑のムック、とのこと。


 そして、いつのまにかUjackのフロントポールに仕込まれていた
 2人の凶悪なエージェント。

これもM氏の仕業である。

彼らは凶悪な外観のとおり、
腹部の風車でUjackを倒壊させようと企んでいたという。
しかし、今回は風が吹かず風車が回ることはなかった。
したがって、ただの陽気なだるまとヒゲオヤジであった。


M氏の本陣であるタケノコ。
曇り空でもその存在感を際立たせていた。



・・・膠着状態のまま日が暮れ始めた。


神経戦に消耗した我々は
一時休戦協定を結び共同作戦を開始した。
炭オーブンセットをM氏が手配し、

内部のアップルパイは紅茶氏がその場で作成。



神の祝福を受けたような、和やかな和解ムードが両陣営を包んでいた。














西暦79年、イタリアヴェスヴィオ山の噴火で一夜にして沈んだといわれるポンペイ。
そこから発掘された遺物のようなものが完成していた。

我々の行方を暗示するかの如く、
人知を超えた神の御業が眼前に立ちはだかっていたのである。


続く

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