冬のポリコットンテント(ドゴン3+1)は快適なのか?

By Nomadでオートキャンプ - 5月 14, 2019

オランダはNomad社製
ポリコットントンネルテントであるドゴン3を
使用し始めて1年が経過しようとしている。

夏のレポートは以下にて終えているので、
今回は冬季状況を報告する。

DOGON3+1Air 諸元

Weight(g):22600
Packed size (cm):72 x 27 / 60 x 18/ 70 x 10
Material:Polyester cotton
Total Inner area (m2) :5,3
Capacity (persons):4
Inner Height (cm):195
Flysheet:Non-coated, breathable, water-repellent 
Technical Cotton (T/C)) 65% polyester/35% cotton
Innertent:68D Polyester
Floor:300D / PU 5,000 mm
Poles:18.5 / 16 mm Aluminium(DAC製)
Guy lines:Nylon string /25 mm
Total Area (m2) :13,8





強み


1.高い断熱性

幕内/外気温差が約20℃ある状況下で幕内にて鍋料理をしても、
クリアウインドウ部以外では手で触れて感じる結露は発生しない。

これぞポリコットンテントが冬に強いと言われる所以だろう。

とはいえ、幕内外の気温差が20度あれば、
結露現象が皆無とは到底思えない。
幕の内部には結露がそれなりに発生していたはずである。
ただその幕厚(1mm弱)と材質のために、
手で表面を触っても感じられない程度に済んでいるだけだと思われる。
したがって、撤収前に幕体を日光と風に当てることは
カビを防ぎたい諸兄には必要な処置だろう。

余談だが、日本の気候を考えた場合、
冬よりも湿度の高い夏のほうが
カビに気を使う必要があると考える。
湿気が見えないだけにより厄介なのである。


 2.それなりに高い耐風性

国産フラグシップモデルよりもフレーム数(3本のみ)は少ないが、
瞬間的な15m-20m/sの風程度であれば大した影響を受けないことを確認。



  どの写真も割と風がつよい状況下
(瞬間的に15m-20m/s)だが
倒壊の予感に怯えないレベル。

・・・ただし台風レベルの環境下での使用だと
国産フラグシップモデルのほうが
倒壊までの時間は稼げると思われる。


3.広すぎない幕内容積(大人2名)

大きすぎない幕内容積のため
外気温+18℃を灯油ストーブ(6.6kw)中火で実現できる。
(ストーブから1.5m、幕内高35cm地点での測定値)

後述する隙間風対策を行った上で最高火力にすれば+25℃も可能。
ただし天井部が60度を超えそうなので自粛している・・・。





 電源サイトであればハロゲンヒータやカーペットと
合わせ技でほぼ無敵。
ただし、就寝時収容人員は大人2名+小さな子ども
1名までを推奨する。

結果として、設営地が低温・強風下であっても
大人2名と荷物を収納した幕内は極めて平和である。
もはや部屋と勘違いするレベルである。 

さらなる強み

1.幸福感に包まれる設営・・・

設営手順は一般のトンネルテントと変わらないが
パーツ全てが重いため幸福疲労感が尋常ではない。

なお、普段デスクワークの諸兄でも、
ペグで仮うちすれば単独設営も余裕となんとかなる。
(標準筋力の女性単独での設営・撤収は不向き)

設営時18.5mmメインフレームと20kgの幕体がもたらす
幸福感は伊達ではない・・・。

2.雨撤収が楽しい・・・

乾燥していても幕体、ポールの存在感にありあまるドゴン3。


したがって、雨天での撤収時は
JAFのレッカー車を呼びたくなる自分との闘いである。

 さらにカビを臭いを放つ塗装と認識できる
キャンパーならば、事後の幕体乾燥など
一切不要である・・・。


3.隙間風でCO中毒なし

ドゴン3+1は贅沢にもジップインフロアが採用されている。
(フライとフロアシートをファスナーで引っ付ける様式)



賢明な諸兄はさぞかし密閉度が高いと思われるだろう。

しかし、ジップ式フロアを取り付けても
左右ドア下部との密着具合はご覧の通り。
(写真部分にはファスナーが存在しない)

クリアウインドでもないのに、
なぜか地面が丸見えとなる視認性あふれる設計である。
・・・オランダにいると思われる超巨大アリは通れないかもしれないが
我が国でもっとも身近に現れる風はお咎め無しである・・・。

・・・流れ込む-3℃の寒風に狂喜しながら
ここにファスナーがない理由を熟考した所、
巻き上げ式のドア布が開かなくなるからだと
ハタと気付いた・・・。

特に強風が吹く状況下では何かしら対策をしないと、
ポリコットンテント内部とて、
長袖シャツ一枚になる勇気は到底持てない。

また無対策では、雨天時に地面から跳ね返った水が、
極めて親しげに挨拶をくれることとなる。

・・・逆に降雪でもない限り、
幕内で燃焼系暖房機器を派手に利用しても
CO中毒になる可能性は極めて低いとの
解釈はなりたつだろう・・・。



総評

降雨雪の少ない冬季太平洋側ならば
非常に快適なテントといえる。



・・・2泊以上ならば。


---完---

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3 コメント

  1. ヘカさん、おはようございます。
    ドゴン3について色々と教えてくださりありがとうございました。

    昨日コメントを送信してから自分でも検索したんですよ。オランダ製品である事、ドイツ経由で購入された事、15mの風邪に耐えた事など拝読しました。自分が何より驚いた(感動)したのはポリコットン製である事でした。化繊100%と違い重量は増しますがコットン入りは結露し難く、火にも強いので良いですよね。ドゴン3を知っていたらニーモ ヘキサライト(ポリコットン)買わなかったかもしれません。

    フレームもしっかりしているようで言うことないと感じています。「冬のポリコットンテント(ドゴン3+1)は快適なのか」も読ませていただきました確かにサイズ感も大きすぎずちょうど良い感じですね。

    車中泊派でテント設営などの面倒くさいことがお嫌いなのがヘカさんなのかと思っていました。なんのなんの引き出しを多くお持ちなんですね。

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  2. H殿、コメントありがとうございます。
    テント遍歴は自分の未熟さ遍歴でもありますので、
    なかなかテキスト書くことがはばかられます。(笑)


    いま一つだけ申し上げるならば、
    ニーモヘキサライトという選択は大変に賢明な選択をされたと思うことです。(笑)
    続きは現地で。(笑)

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  3. 続きは現地で。(笑)承知しました。年末年始の連休は○○下でニーモヘキサライト(ポリコットン)に引き籠りキャンする予定です。

    返信削除