2018年7月14日(土)0830に現着。同月16日(月)1000に離脱した。
約50時間に渡る作戦手記として以下を記す。
実験場「スターウインドー」について
気候状況
日中は無風だったため日向だと不快感強く、日陰でじっとしているとギリギリ耐えられるが快適とは言い難い感覚。夜は22時を過ぎると無風でも快適。
日中はタープによる日光対策が必須。
やはり軽井沢に皇室の避暑地があるということはそういうことなのだと妙に納得するに至る。
サイト・設備・敵性飛翔体の状況
広さなど
段々畑式で区画サイトのみ。1区画は決して広くない。テントがカマボコクラス(ドゴン3と同じくらい)だと、広い区画を選択しないとタープが貼れない。
地面は砂を敷きつめた様式で水はけ良く(らしい)、厚手のマット(EVA4cm級)だけ敷けばそのまま眠れる程度で快適。人的に絶妙な管理がなされている。
背中に感じるような不快サイズの石はない。ペグはプラやアルミペグでも大丈夫なくらい優しい。刺した後も割と粘る地面(そよ風すら吹かなかったので地面強度不明のまま)。
水回り
トイレ、シンク、シャワーはキャンプ場としては相当に強みがあると理解。設備そのものが優れているわけではないが、後述する管理者コーツ佐藤元大佐による清掃が徹底して実施されていると思われる。
敵性飛翔体
蚊が一切居ない。蜂は普通スズメバチ以下サイズをわずかながら確認。クロスズメバチをもっとも多く目撃したが大人しく危害はない。
国蝶オオムラサキは、我々の目の前をしばしば飛んでいたが撮影にはいたらず。
一方でアブ天国である。4cmクラスの大型は見掛けないが中型小型が制空権を握っていた。
アブに対して森林香や自作ハッカスプレーでは目に見える効果を確認出来ず。
なぜか自分の腕にハエがずーっとたかっていた・・。心地よいらしくなかなかどかない。なぜだ?
NOMAD DOGON3+1について
テント内の明るさから遮光率は高くないことが確認される。一方でTC幕そのものの断熱性能はまずまず体感できる。
国産テント群と比較すると、ベンチレーション機能が弱いことは以前から指摘されていた。
試験期間中、2日間とも無風だったため、日中はフロントドア、サイドドアを全開にしても、気温30度手前から幕内があきらかにサウナ化する傾向にあり、不快度高し。(35度時の内部状況は撤退したため不明。)
NOMAD DOGON3+1Airの弱点が見事に露呈したといえる。
一方で、明け方のDogon3のインナーテント内は明らかに快適であった。気温23度前後と推定。
Tシャツとパンツだけで暑くなく寒くなく一度も目ざめず。しかし夏用寝袋でも入ると恐らく暑い。夏シュラフを掛け布団のように使うことで快眠。
紅茶軍曹によると明け方はひんやり。(自分は分からない)
グランドシートとして2重折した薄手のブルーシートを敷いたが、大人二名が就寝してもインナーフロア接地側が少し結露しただけで、他部分は目視と触感で結露なし。
推測だが、西欧生まれのDOGON3は、やはり外気温0(未検証)~25度あたりで、最適化した換気設計をしているのだと思われる。
真夏の日本だと標高1000mの夜間で上限ギリギリ感を強く受ける。
コーツ・佐藤 元大佐について
※写真は若干の忖度あり
おそらく60歳前後と思われるが、恐ろしいくらい引き締まった身体つきである。
設備構築、日々のメンテ、接客までを一人でこなす最前線で戦う統治者。顧客宿泊時や設備構築期間は自らもテントに泊まり込むスタイル。
20年以上前にスターウインドーを開設したらしい。
開設後実験場の全てを、自身一人でコツコツと構築、拡張(電気工事、土木工事すべて)して現在にいたる。四季を通して一体テントで何泊しているかを考えるだけで超人的である。その模様は2009/9/16(水)から開始しているブログで確認できる。
その思想傾向は質素サイト主義者。かつ、金よりも知恵を使うことを美徳とする行動哲学者でもある。タープ&ドーム型テント(むしろ蚊帳のみ)スタイルを最も機能的かつ潔く美しいと考えているらしい。
現実問題として、同地における夏季の環境を考えると、大佐のいう質素スタイルは極めて理にかなっていると思われる。実際、我々は荷物の出し入れだけで汗で溺死しかけたので、荷物を最小として設営速度を上げることは重要であった。
また、暑さの余り就寝時以外テントに入らないので、テントの背の高さは必要なく、食事などの動作はタープだけで事足りることを確認した。
結論として、あの年になっても未だ最前線にたつ偉大な大佐なのだと感じる。
・・・彼と比較すると、我軍のトラウトマン大佐も最近は・・・。
お、大佐からの指令書が来たようだ。勘だけはいまだ一線級らしいな。笑
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