M氏の不意打ちに男が腰を抜かした
南房総オレンジ村事変からはや2ヶ月。
男は長い間待っていた。
報復の時を。
その道のりは長く過酷だった。
誰にも話してはならぬ。
その企みを。
その意思を。
白いスペードのエースの存在を。
そして、キリスト教徒の一大イベントを目前に控えた12月のある日、
ついにその時が来たのだ。
これが後世の戦史研究家達から一顧だにされなかったという
今世紀最もどうでもよい戦い、
キノコ-タケノコ戦争であった。
煽り運転による脅威がテレビで盛んに報道されている。
・・・男は、冷めた目で傍観していた。
金に溺れ視聴率が欲しいだけの我が国のメディアに公正な報道など期待しなくなって久しい。そもそも民放などただの営利団体だから、真実に興味をもたず、社会変革に一石を投じることに関心を持つはずも必要もないのだ。
男は思う。
この手の煽り煽られ運転騒ぎについて、ほとんどの場合に共通する客観的事実は煽られる車は、煽る車にそのキッカケを先制して与えてしまっていることだ。
この手の煽り煽られ運転騒ぎについて、ほとんどの場合に共通する客観的事実は煽られる車は、煽る車にそのキッカケを先制して与えてしまっていることだ。