初秋のポリコットンテントは快適なのか?②

By Nomadでオートキャンプ - 9月 11, 2018

・・・豪雨の夜が明けた。
前夜の気温は18度程度でインナー内部は長袖Tシャツ+夏用寝袋で快適であった。


見上げるまでもなく見事な曇り空である。
ときどき少雨がある。高地のためか天候が目まぐるしく変わる。
常にこれに立ち向かってゆく登山家達は正気の沙汰とは思えない。

幹が赤い松と白樺のカルテット。
結成して何十年を経た中堅感がある。




黄色い花が咲いている。

NASAシートが天井に鈍く光るドゴン3+1。

サイドに展開したDODペンタタープ氏は相変わらず有能である。


・・・フライシート本体後部は、豪雨のためにこの有様である。



朝食。
昨夜の残りで賄う。


常温保存可能な、いちごバター「風味」クリーム。
タイトル通りの味がする。成分は知らないこととする。。。。



頻繁にトンボ氏が偵察に現れる。

ここにも。あっちにも。むしろトンボに包囲されている。
当然いくつかはSVRが差し向けたのドローンが含まれているだろう。
我々のレポートがロシア語訳されてクレムリンに並ぶ日は近いのかもしれない。




・・・また降雨がはじまった。気温も下がり肌寒い。


いまこそ、テント籠城スタイルの
決行のときである。

逃げ込むように幕内へ退避。

率直な所、我々はテント検討時クリアウインドー懐疑派だった。

こんなものに手間暇をかけて、オランダ人は病んだのかとさえ思っていた。
むしろ、メッシュ枚数を増やすよう本部にかけ合おうとまでしていた。

だが、気温が低い日中帯、天候の問題で幕外にとどまりたくない時、

このクリアウインドーの底力を思い知らされることとなった。


とにかく幕内が明るいのである。
当然、内部から外部が見えることで、
小-中型テントにありがちな閉塞感が一切ない。

風雨を避けつつ外の景色が見えるという、
この極めて単純至極な構造がこんなにも
快適だとは思いもしなかった。

初秋のポリコットンテントは、
極めて快適だったのだ!!

過去数回挑んだ失敗の果に、ようやくこの結論にいたることができたのだ。
 ・・・もしかして、家庭菜園用ビーニルハウスで
代用できるのではないかとの邪心もうかばなくもないが、
今回は触れないこととしたい・・・・。






一方、快適な幕内には、
いつのまにかシエラカップではない怪しげな何かが吊るされている。


紅茶氏の家財道具たち。


雨天時、自身が雨具を纏うより前に彼らを幕内に避難させている。
常に順序が逆である。


・・・快適ついでに幕内でのランチとした。
Iwataniカセットガスコンロ氏とは長い付き合いである。どのような状況下でも安定した動作が魅力である。




小雨となり幕外へ。

白樺の木立は雨天でも美しい。

ここはやはり高地である。
雨雲と太陽の共演がしばしば発生している。



そこに、
霧が友情出演。




とおもったら、
また青空がのぞく。
さもすると、隣国が実用化したという気象兵器
(普通に考えるとただの降雨装置)で我々の反応を
試されているような気がしなくもない。
あるいは神のいたずらか嫌がらせか。
それほど天候が移ってゆく。



・・・神出鬼没のトンボ氏。

姿が消えると数分もたたないうちに雨になる。止むと現れる。
以降は、トンボの姿で雨が判断できるようになった。
やはり現地民の智翠は深い。



苔が木の枝に寄生していた。
霧は彼らに恩恵を与えているようだ。


再び、

霧につつまれる。

トンボ氏、霧は平気らしい。



・・・青空。







そして夕方。



いよいよ大晩餐会開催の時である。
会場はドゴン前室部、コールマンテーブル上との知らせが届いた。



メニューは南仏プロバンスの夕日をイメージしたキノコバカリポトフである。
ようはキノコ鍋である・・・。




あっというまに完食後。
クリアウインドーには、


何者かが謎めいたダイイングメッセージを残していた。
・・・解読すれば聖杯のありかが記されているかもしれない。
ラングレーの解析班にでもくれてやろう。




雨は降ったりやんだりを繰り返す。
それに合わせてトンボ氏も現れたり消えたり。


NASA製特殊シートは雨粒まみれである。



夜が忍び足で近づく。

満を持してコールマンケロシンランタンに点火。







二次会として豪華デザートが振る舞われるとのことで幕内呼集される。
紅茶氏により、いつの間にかこたつ風構造物が設置されていた。
発熱装置は未実装だったが、このブランケットのみでも随分温かい。

デザートメニューにポップコーンを喜々として
選択した紅茶氏の思考は常人に理解しがたい。当然、
製造拒否権発動である。

我々の高尚なやり取りに、コールマンマグカップ氏が
失笑していたので熱湯で教育した。





・・・屋外。あいかわらず霧が波状的に現れる。






雨霧を迎え撃つべく焚き火である。
これまた古い友人であるヤカン氏を生贄にした。

半袖だと肌寒い程度の夜のコーヒーは格別である。

紅茶氏によるとこれも立派なデザートとのこと。

失笑したように焚き火がはぜていた。
途中、猛烈な雨により度々下火になる。
そのため手動での火力維持作業が必要であった。
どこかの司祭さえいれば・・・と、心底悔やんだという。




・・・わずか数分だったが雲の合間をぬって星々が現れた。







・・・かくして二日目の夜は更けていく。
この後は未明までまたもや強い雨となった。


明け方のインナー内の気温推定15度。
長袖Tシャツ+夏用シュラフだけでは肌寒く目が覚める。
ウインドブレーカを一枚追加で羽織り快眠だった。


つづく

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