首都圏にある
とある飛行場の光景。
2019年6月19日夕方。
海上自衛隊のP1哨戒機が
着陸態勢に入っていた。
夕日に照らされた機体が眩しい。
2019年7月4日、
某国への輸出優遇措置撤廃。
そして2019年7月10日夕方。
いつものように
海上自衛隊のP1哨戒機が
着陸態勢に入っていた。
・・・主翼付け根部分にぶら下がっている
円筒状の物体にお気づきだろうか。
・・・おそらくは空対地ミサイル。
レイセオン製AGM-65 マーベリック。
詳細な判断は専門家にまかせたい。
ただし、飛行訓練の一環として
AGM-65を積載して飛行するP1の姿は
以前から散見されている。
この武装と輸出優遇措置に関係あるかどうかは
一般人に知るすべはない。
P1が着陸した後、
鉛色の空が広がっていた。
男はベテランカメラマンだという。
中古ミラーレス一眼レフカメラなるものを
生まれて始めて購入してはや1年。
当然、キャンプ以外で
一切撮影することもない。
すなわちレンズの手入れすらままならない
超弩級のベテランだったという。
・・・そんな男がひょんな運命のいたずらから
手に入れた新たな中古カメラ。
聞くと、男が
とある会社経営者と
たまたま会話した時に
その事故が起きたという。
その瞬間、男の数カ月分の
可処分所得全てが
一瞬で消え去ったという・・・。
その新型中古カメラの名はα6300。
「ハンモックの聖地にいきます」
・・・ある日、ヤツからメールが届いていた。
聞くと南米アマゾン川流域ではなく
山梨県大月市にある
月尾根自然の森キャンプ場。
・・・一の瀬高原の悲劇の記憶冷めやらぬ男は
そこが車を横付けできるキャンプ場と
聞いてニヤリとした。
「問題ない。そんなヌルいところでいいのかね?」
速攻で余裕綽々の参加表明を返す。
その後、ヤツからの最後のメールには
「いうまでもありませんが雨天決行です。」
と不吉な文字が記されていたという。。。
当日。
当然のように雨である。
・・・しかも普通に豪雨。
・・・神々はいつもどおり
我々の祈りには
極めて無関心である。