無論無許可医である。
だが、そのオペレーションには定評があった。
あるときは配線終末処理を手抜きしたことからショートを引き起こし車内を白煙まみれにし、あるときは極性を真逆に取り付けたことに気がつかず、絶対点灯しないフォグランプと数時間格闘したこともあるという。
しかし、そのオーラは世相の人にはわかるのであろう。
ある道の駅では、何の面識もない美女がまっすぐ小走りで50m離れてぼんやりしている男に近づいてきて、
「パンク修理おねがいします!」
と頼んでくる始末である。(実話)
海のあなたの遙けき国へ。
いつも夢路の波枕、
波の枕のなくなくぞ、
こがれ憧れわたるかな、
海のあなたの遙けき国へ。
海のあなたの遙けき国が、
タケノコ里だとはつゆぞ知るらむ。
ヘカドル・オオバネル
海のあなたの
--完--