この日、明け方の最低気温は9℃。
UJack内に暖房機器はない。
UJack内に暖房機器はない。
シュラフに入るなら肌寒い程度が適温である。
当然、熟睡となる。
・・・男は夢を見たという。
晴天の草原を
口笛を吹きながら
軽やかに散策する夢だった。
口笛を吹きながら
軽やかに散策する夢だった。
寝ぼけながらテントをでる。
・・・インナーテント下のグランドシートは
すでに海面下にある。
放置すれば床上浸水も夢ではない。
すでに海面下にある。
放置すれば床上浸水も夢ではない。
・・・エリートを自負する男のお家芸である
排水路用塹壕堀タイムの始まりである・・・。
排水路用塹壕堀タイムの始まりである・・・。
出入り口上部のフラップには
猛烈に雨水がたまるため、
片側のポールを低く
設置せざるを得なかった。
もちろん、男は後輩氏にこの変形理由をたずねられたとき、
エリートキャンパーたるもの、
よりアバンギャルドなテント設営方法を
常に研究しているのだよと、
即座に説明することも抜かりはなかった・・・。
設置せざるを得なかった。
もちろん、男は後輩氏にこの変形理由をたずねられたとき、
エリートキャンパーたるもの、
よりアバンギャルドなテント設営方法を
常に研究しているのだよと、
即座に説明することも抜かりはなかった・・・。
6mm/hの雨に遭遇し、わずかながら雨漏りが
はじまったイレブンベース。
ネットの評判よりは雨に善戦している印象。
浸水による犠牲者は、
後輩氏のチェア座面一部のみである。
・・・当然放置である。
10度に満たない肌寒い朝に頼もしい薪ストーブ。
6月中旬であることを忘れさせてくれる。
しかし、炉内まで水浸しだったため
安定稼働までに一時間近くを
要した事実を知るものは
早起きした男のみである。
・・・雨で右往左往する男に構わず、
紅茶氏の作成した何か。
見た目はともかく、
夕食になるとのこと。
6mm/hの降雨にも幕内浸水を許さなかった
サーカスビッグはやはり優秀である。
毎度おなじみのエリート専用煙突。
先端にみえる中隊長専用の
スパークアレスタには
100円均一のバスケットを
使用しているとの
未確認情報があるらしい。
・・・この日はほとんど雨。
昼間は周辺地域の散策とした。
・・・夕刻が迫っても
天候は回復しなかった。
時折、雨が止むと霧が立ち込める。
そして再び雨。
雨で気温が上がらないため、
昆虫たちもほとんどいない。
しかし、クローズドタープ内は
虫たちの雨宿り場・暖房施設して盛況だった・・。
彼らを歓迎すべく
蚊取り線香を設置した。
夜の仕込み。
後輩氏の主力料理道具。
後輩氏の主力料理道具。
・・・キャンプ場に違和感を放ちまくる
ガチの圧力鍋である。
エリート後輩氏の無駄なこだわりが冴え渡る。
大根。
そして立派な煮豚となった。
対する紅茶氏は、
離乳食らしきなにかを、ダッチオーブンへ投入。
そのダッチオーブンを
強引に薪ストーブ内へ。
・・・傾きなどお構いなしである。
・・・意外にも立派な
豆乳シチューグラタンが完成していた。
男は、例のごとく炭化した
何かが出てくると予想していたことを
悟られぬよう、
ひたすら紫煙を吐いていたという・・・。
紅茶氏はこれまたドヤ顔で
禍々しい飲み物をうまそうに飲み干していた。
それはそれは邪悪な眼であったという・・・。
・・・夜が深まっても
降り止まない雨にひるむことなく、
降り止まない雨にひるむことなく、
専用煙突は煙を吐き続けていた。
続く
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