約束のキャンプ①(初日到着)

By Nomadでオートキャンプ - 1月 05, 2019


朝日とDOGON3+1

・・・約束の夜は、はるか北の彼方にあるという。
時刻は0030。
モーゼの予言があったかどうかは定かではないが、
男は北を目指して走り始めていた。

車の距離計は52,000kmを指している。
ただ、これが何度目の表示なのかを男は知らない。

高速道路をひたすらに北にむかう。

宮城県に入る頃、

猛将むすび丸公への拝謁を、
図らずもトイレ入り口の壁で果たした。

おりしも寒波が接近しているとのこと、
案の定浅く雪が積もっていた。


石巻市に近づくに連れて
様相が怪しくなる。

明け方には本格的な降雪。ときおり風も強い。

国産スタッドレスタイヤのせいか
視覚ほどグリップをロストする感覚はハンドルやアクセルにはない。
むしろ、車高のあるサンバーには、強い横風がより深刻な脅威であった。

0830現着。
低い車高、ホイルベースが長いサンバーならば、
長距離走行など容易い芸である。

ただし、その燃料はガソリンに加えて、
ドライバーの生命力にほかならない。


・・・サイト眼前に広がる海。
己のHPがゼロに近いことを忘れさせる光景である。

かろうじて基本設営を完了した。 


・・・設営後、間髪おかず食材の買い出しへ。
・・・止まったら全てが終わるからである。

穏やかな海である。

最寄りの商店街へ。

はためく商店旗。

・・・ここは海産物の名産地。
ゴミですら美味そうである。

商店街内部へ潜入。
震災時の仮設住宅を改造した簡素な作りである。

寿司屋のランチをいただく。
簡素な作りの店構えとは裏腹に、出てくるものは超一流である。

さらに、たまたま定置網にかかったという
非冷凍の生ミンククジラのユッケをいただく。
紅茶氏の食い意地は神をも突き動かすらしい・・・。


・・・食後、サイトに戻ったとき、
何者かによってあらされた形跡があった。

カーカーという周囲の声からすると
現地カラス兵の仕業である。
しかし、彼らはなぜか食材ではなく
隣でボーッとしていたホッカイロ氏を狙ったようだ。

新兵のマグマ氏は夜を迎えることなく
名誉の戦死を遂げてしまった。

日が暮れ始め、
黄昏があたりをつつむころ、

気温が下がり始める。

今回は腕利き用心棒である湯たんぽ氏にも
寒さ払いをしてもらうこととした。


いよいよ地元魚による夕食である。
鮎、アワビ。

肉厚ヒラメは紅茶氏が即興で煮付けた。

つぶ貝の刺し身もある。

食後、外にでると不覚にも星に完全包囲されていた。

・・・もはや抵抗する気力が残っていない男は、
あっさり降参して眠りについた。


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