海外トンネルテントは強風に耐えるのか②

By Nomadでオートキャンプ - 10月 10, 2018

決戦の朝。
曇りだが穏やかな朝である。
この時の風は微風程度だった。



幕内には、
何者からの靴下型化学兵器による攻撃痕があった。
幸い低温のため有毒ガスは発生しなかったようだ。


ガスコンロでお湯を沸かすと幕内は21度。

クリアウインドーは今回も良い仕事をする。

イエティーの毛皮でつくられたという伝説のシューズ。冷却系の魔法攻撃を無効にする効果があるらしい。なぜかカインズホームで1000円弱で売られているという。



色づき始めた木々。


ルーフには
モミの土産がたっぷりとふられていた。

前シーズンの灯油を残したままのストーブ氏。

真冬はこのUSBサーキュレータ氏に活躍してもらうつもりである。

こぶりなまつぼっくり。



・・・・牧歌的な雰囲気があたりを支配していた。
しかし今夜は決戦なのである。

 
重い腰を上げて、これまで一度も張ったことのないストームロープを取り付けた。使用したペグはOMUKY社20cm鍛造ペグである。
ずいぶんしっかりした作りだった。細身のためサクサク設置完了である。

 左側面
右側面。
メインポール3本付近のフライシートフックに対して、
それぞれ2箇所に左右から固定した。

後部にもガイロープ取付部が数箇所あるが、中央1箇所以外あっさり放棄した。
このドゴン3+1は、
その気になればワンポールテントかとおもえるほどペグダウンが可能である。
鍛造ペグ代金で破産することなどたやすいことである。

つまり母国オランダの風の強さが伺える仕様である。


幕内では、夜間戦闘に備えて照明器具群が片っ端から紅茶氏により電池交換されていた。
その際いくつか電池蓋を破損していたが、気が付かないふりをしておいた・・・。


そしてランチは昨夜の残りであるビーフシチュー。
Stub社風ニトリ鍋はたいしたものである。
特に、キャンプ時における紅茶氏の極めて低かった
料理意欲を煽りつづける仕事っぷりは特筆に値する。
・・・彼の初仕事が缶詰の湯煎だったことを思うと隔世の感がある。



なんの脈絡もなく紅茶氏が強引に購入した信州産トンテキ。

紅茶氏の野性的な味覚勘は驚異の的中率を誇る。
ただし飲み物だけは信じると一生後悔することになるという。

ここはレタスの名産地。味はお察しである。
おとなりはイタリアンレストランに卸される黒いトマト。



午後には晴れ間が現れた。


少々移動。
商用車の白をも美しく感じさせる光景が広がる。

冬の気配を感じさせる特製絨毯。

秋において、赤はトマト殿下の専売特許ではないらしい。

言葉を失うコントラスト。



3時の茶菓子である。
紅茶氏の勘が冴え渡る。


・・・ゆっくりとゆっくりと時間が流れ、
ついに日が暮れ始めた。


焚き火を起こし、
ケロシンランタンを灯した。

前シーズンの灯油を燃焼させるために屋外でストーブに点火。
焚き火ほどではないがこの気温くらいなら十分暖かい。むしろ暑い。

SP風セリアランタン。

電池蓋を破損された彼の悲哀は、この淡い光に照らされることの無い深い闇の中に沈む・・。

クリアウインドーから外部を臨む。


いよいよ決戦直前の晩餐会開始である。
湿度が苦手なドゴン3の恨めしげな視線を無視してメニューはきのこ鍋とした。
あっというまに食す。写真など取る暇もない。


・・・食後、見上げると何者かがクリウインドーにメッセージを残していた。

食した信州豚の祟りなのだろうか、若干の悪意を感じる・・・・。


幕内は18度。

その後幕外にでても、
23時時点では特に強い風は感じなかった。
見事な肩透かしをくらったように眠りについた。







・・・・そして深夜。
ゴゴゴゴゴゴゴ・・。
不気味な地鳴りで目が覚める。

時計をみると午前3時すぎだった。
これは!
とおもったがそのまま睡魔に負けた・・・・。

・・・再び大きな地鳴りで目が覚める。
午前4時頃である。
今度はトイレのため起きざるを得ない。
やっとこさ幕外から這い出した。

気温は低くないが断続的に風が強い。
風が吹くと木々は全体が大きく揺れていた。

ただ、寝ている時からそうだったがドゴン3+1自体は大きく揺れない。
グランドシート下に風が吹き込んできて、
若干ふわっとするような感覚を感じるが、
幕体自体が変形するような圧迫は微塵も感じない。

見上げた空には雲が猛烈な勢いで流れていた。
ときたま晴れ間が見える。
 木々がぶれて見えるのは撮影者の手ブレのせいではない。



そのときの現地気象データ。
瞬間的ではあるが15m/sを超える風が吹いていたようだ。

結論として、Dogon3+1は15m/sを超える強風に見事な勝利をおさめたのだ!

・・・と結びたいが、そんなことはないだろう。

ここは典型的な林間サイトである。
周囲を覆う木々は10-20mある屈強なボディガード達だった。
強風時その彼らの揺れ方が尋常でなかったのは、
彼らが風を受け止めてくれていた証左なのだろう。
もし開けた場所であの風をうければ
風車の国オランダ生まれのドゴン3とて、
ただではすまなかったように思われる。

幕内にもどったあとも強風は朝まで続いた。
地鳴りを子守唄に再び眠りについた。
その夜、あの悪夢にうなされることはなかったという。

つづく

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2 コメント

  1. おっと。あったった。要件③強風に耐えうる構造かの実験ですね。ノマド社の母国オランダは風車の国ですから、風に対する考えは何らか持っていて、、、欲しいな、、、風車とは関連性が薄いか。。。

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    1. H殿、コメント有難うございます!

      以下もご参考にいただければと。

      海外高級テントにまつわるどうでもよいお話1(主にオランダ)
      https://nomad-camp.blogspot.com/2018/05/1.html

      海外高級テントにまつわるどうでもよいお話2(欧州と日本のお天気)
      https://nomad-camp.blogspot.com/2018/05/2.html

      特に欧州と日本のお天気編をごらんいただくとわかりますが、
      オランダリゾート地ハーグは「平均」風速が10m超えてたりしますので
      だてに風車が乱立していないようです。(笑)

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