海外トンネルテントは強風に耐えるのか①

By Nomadでオートキャンプ - 10月 08, 2018




「・・・台風25号は依然として勢力をたもったまま
日本海を北上しており、明日深夜には・・・」
ラジオから聞こえるアナウンサーの警鐘は、
アクセル全開のノンターボエンジンが発する
金切り声でかき消されていた。


・・・中央道では誰にも譲らない。
たとえパトカー相手であってもだ。
そんな気高いドライビングスピリッツと相反するように、
談合坂の登坂車線を全力で駆け上る車両の
速度計が70km/hを超えることはなかった。
乗用タイプの車両ほぼ全てに軽々と追い抜かれている。
だが今回はこれでいい。
我々のミッションは公道で目立つことではないのだから。

・・・東京湾に面した地域を出発してからはや2時間。
あと2時間もすれば、
7日深夜に強風圏内に入るという信州の現場に到着するだろう。
そう、男は台風25号の強風圏を求めて北上しているのだ。

・・・あの日の悪夢と決別するために。




前回同様、現地近くでは我々の活動を妨害するための
各国諜報機関による陰謀が渦巻いていた。

CIAは最寄りスーパーでコストコ食材祭をひらき、

GIGNのフランス人シェフは、


食堂で見事な日本食を振る舞い、


 Mi6は、
 凶暴な小型軍用犬をけしかけてきた。

日の沈まない帝国の末裔だけあり、すぐ仲間割れを起こしていた。

なぜだか憎めない軍用犬だった。


その上モサドは主要県道を通行止めしていた。彼らはあいかわらず本気である。
(写真は関係ございません)




・・・しかし、確かに時間は失ったがどれも男の固い意思を砕くには至らなかった。


辺りが暗くなるころ設営は完了した。

 外気温は15度。

 明日、ここが修羅の場になるとは思えない静かな夜である。

満を持して投入した灯油ストーブに点火すると幕内でゆでダコが完成しただろう。
タンク内にのこっていた古い灯油は明日幕外で燃焼させることとした。



上空にはSR71が飛んでいる。雇い主はCIAだろう。懲りない連中である。
落ち葉の絨毯の上で星々に挨拶をしてから眠りについた。



つづく

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