NATOコードネームUG-51KAMADO(その3)

By Nomadでオートキャンプ - 2月 25, 2019

幻の虎子を求めて、
煙突の延長加工について試行錯誤した結果に行き着いた先は、
異形の姿となりはてた排気システムだった。
しかしこのシステム、数時間運用した際は
見た目によらず問題なく安定燃焼が実現できている。

全身を燻製臭まみれにしたものの、
ついに虎子を得たのである。

・・・そう、このときは思っていた。




 今回延長煙突として採用した
「スチールフレキダクト(100mm径3m2000円 )」は、
1シーズン( 年間で50時間程度 )の間
熱と可燃物詰まりに耐えてくれば御の字だろう。

インスタ映をイメージして、
ステンレスガラリ(建材)をインストール。
ガラリ側のフック加工のために、
二度と抜けなくなったことはお天道様も知るはずがない。
曇天でよかったのである。。。


冒頭の言葉で示したように、
この排気システムが様々なリスクを負っていることは間違いない。
あたかも、特定の条件下でのみ渡れる脆い橋のようなものである。
設営スピード・積載サイズ・重量・調達コストを重視した、
短期決戦用のいわゆる特殊部隊スタイルなのだ。
北国の住宅で本格利用すれば、たちまちに破綻するシステムである。
したがって、不慮の事故発生確率を最小化したい賢明な
キャンパー諸兄には不向きな方式である。

石橋を叩いて渡る。
これも人類が導いてきた一つの真理なのだ。
虎穴に入らずんば母虎に食われる事なし。なのである。


---------------後日記-------------
外気温13℃のあたたかい2月の週末。
10-15m/s強風時に本システム使用時のこと。

不本意ながら少々湿り気ある薪を燃焼させていたところに、
冷たく強い風が吹きつけていた。
如実に燃焼と排気効率が落ちていることを感じていた。

1200時から4時間ほど運転終えた1600時頃。
火を落として撤収しようとした際、
ダクトから酸っぱい火災後の現場のような強烈な匂い。。。
おわかりいただけるだろうか。
何かしらの液体がベッタリと
ダクト下部から滴っている様を。

これは、あの伝説の木酢液である・・・。

・・この神聖な液に浸した洋服を着るとあら不思議。
虫も嫁もおっさんも、何人たりとも近寄れない結界を張れるのである。
もちろん本人すら呼吸のためにガスマスクが必要である・・・。

・・・ダクト外側でこのありさまである。
ダクト内部には未来永劫虫もすめない量が堆積していた。

虎子を得た我々の眼前に早々と母虎が現れたのだ。。。
彼女の牙は地味だが確実に痛い。

虎子をもとめる男の戦いは今後も続くのである・・・。

----未完-----

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